今年で7回目を迎えた「One of Love プロジェクトGIG」 たくさんの笑顔に包まれた一夜

無題9そのハーモニーは空気を震わせて、私たちの皮膚を伝い、いつしか心のひだに染み入っていく。
夏木マリ、華原朋美、シシド・カフカ、土屋アンナ、LiLiCoによるコーラスユニット、and ROSEs。

リリースされたばかりの『紅のプロローグ』は、東北復興への願いを込めた楽曲だが、これまでと、
そしてこれからの「One of Loveプロジェクト」と、関わるすべての人たちのテーマソングになっていくだろう。

この日のステージで初披露されたその歌は、やさしくて、あたたかくて、否応なしに聴き手の心を震わせる力強さに満ちていた。

6月21日。<世界音楽の日>と聞けば、今や恒例となった感すらある「One of LoveプロジェクトGIG」だが、今年で早くも7回目を迎えた。

タイトルには「途上国の子供たちに未来の仕事を贈るプロジェクト」と記されている。
夏木マリ、斉藤ノヴが当プロジェクトを立ち上げてから8年。途上国支援の活動は、
赤いバラ「マリルージュ」の収益と毎年6月21日に行うGIGによって、さらなる広がりを見せている。

今回のステージにも、主旨に賛同した華やかな顔ぶれが揃った。
仲井戸“CHABO”麗市、ichiro、TOSHI-LOW(BRAHMAN/OAU)、ゴスペラーズ、そしてもちろんand ROSEsの面々。

ライブ全編を通じて、として末松一人(Gt)、宮崎裕介(Key)、山内陽一朗(Dr)、
石田純(Ba)、斉藤ノヴ(Per)という頼もしいメンバーが極上のサウンドプロダクションを担う。
 
トップバッターのLiLiCoがパワフルなパフォーマンスを披露し、会場の温度を一気に押し上げた。
そこからはまさしく怒涛のような展開だ。出演者それぞれの持ち時間はほんの2曲分だが、
そこに個性と情熱をぎゅっと濃縮しているものだから、流れる時間は実に濃密。

満員のオーディエンスは時に極上の歌声に聴き入り、時に軽やかなMCに笑い、人によっては新しい音楽にも出会っただろう。
中盤、ゴスペラーズのハーモニーと斉藤ノヴのうごめくリズムが融合したとき、会場は文字通り揺れた。

まごうことなき音楽の喜びが、そこにはあふれていた。
 音楽で世界を救うことはできないかもしれない。だけど、音楽は確かに人の心を動かせる。

その心が笑顔の花を咲かせたら、世界はきっと、ずっと良くなる。
「One of Loveプロジェクト」の本質は、そんな音楽の力に裏打ちされているのだろうなと、この日のGIGを通じて心底そう思えた。
 

and ROSEsの「紅のプロローグ」も、ラストに全員で歌ったピースフルな「One of Love」も、
これからさらに多くの人の想いが重なって、より深い愛をたずさえた歌になっていくだろう。そうやって、音楽は続く。

そうやって、「One of Love プロジェクト」は続く。毎年おとずれる<世界音楽の日>に、また同じ笑顔で会えたら幸せだ。
unnamed【リリース情報】
リリース:6月8日(水)
タイトル:紅のプロローグ
アーティスト:and ROSEs
形態:初回限定盤(CD+DVD) ¥1,666(本体)+税  品番:WPZL-31185 / 6
   通常盤(CD) \1,111(本体)+税  品番:WPCL-12367
発売会社:ワーナーミュージック・ジャパン