3.11チャリティコンサート、つんく♂指揮のオーケストラのもと石巻の子供達がクミコ「うまれてきてくれて ありがとう」を披露

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震災から5年を迎える2016年3月11日開催の第5回『全音楽界による音楽会』に、石巻の子供達で結成した「つながり隊」が出演。つんく♂指揮のオーケストラ演奏にのせて、クミコ「うまれてきてくれて ありがとう」の合唱に参加することが決定した。

約240人の孤児と約2000人の遺児を生み出した2011年3月11日の東日本大震災において、傷ついた心が少しでも元気になるようにという思いから、2011年4月よりサントリーホールにてチャリティコンサート『全音楽界による音楽会』がスタート。ジャンルを越えて、日本を代表する音楽家たちが毎年多数参加している。なお当日集まったお金は、公益社団法人3.11震災孤児遺児文化スポーツ支援機構、および一般社団法人チームスマイルを通じて、震災によって孤児・遺児となった子供たちを支援するための資金となっている。

そして震災から5年を迎える2016年3月11日に行われる第5回『全音楽界による音楽会』に、3.11 を体験した石巻の子供達により結成された「つながり隊」の出演が決定した。「つながり隊」は“笑顔と元気を届ける活動”をテーマとし、石巻の仮設住宅を中心に歌で被災地の方々の心を癒す活動を行っている約30名の合唱隊。本公演では、つんく♂指揮のオーケストラ演奏にのせ、クミコと湯川れい子率いる約50人の東京女声合唱団とともに「うまれてきてくれて ありがとう」の合唱に参加する。

クミコの歌う「うまれてきてくれて ありがとう」は、NPO法人日本子守唄協会・創立15周年記念ソングとして、作曲・プロデュースをつんく♂が、作詩を子守唄協会会長である湯川れい子が手掛けた“次世代に唄い継ぐ子守唄”。2015年の日本レコード大賞の作曲賞も受賞した話題曲となっている。

未曾有の大震災の爪痕は、被災地そして人々の心に未だ影響を及ぼしている。本公演が長期的な復興・心のケアになることを願う。

●「つながり隊」とは
<つながり隊>
3.11 を体験した石巻の子供達で結成された合唱隊。
「笑顔と元気を届ける活動」をテーマに、石巻の仮設住宅を中心に、歌で被災地の方々の心を癒す活動を行っている。

<つながり隊 結成経緯>
震災直後、石巻の楽器店「サルコヤ」は店内泥まみれになり、ピアノは全滅。再起不能となる。そんな中、サルコヤ社長が、「ピアノは捨てられない、私は再生させる!」と宣言。
このサルコヤでピアノ教室を営んでいる久我真奈美先生は、仕事に復帰すべきか悩んでいたが、生徒に励まされ 「生かされた命だから、誰かのために何かを」という思いで、ピアノ教室を再開させる。
2011年6月、歌手クミコがサルコヤに来店し、社長と泥まみれのピアノが再生したらコンサートをひらくことを約束。 9月11日、見事復活をとげたピアノで、クミコは石巻にて復興ピアノのコンサートを開催。このコンサートをきっかけに、「ピアノを教える仕事で、生徒と再生していこう」と、久我先生は決意。

2012年2月、クミコが作詞・作曲した「きっとツナガル」を、石巻の市民とともに石巻でレコーディング。練習していた子供達が、「なんか未来が見えそうで、この歌好き!」と話しているのを聞き、久我先生は小さい子でも歌の意味がわかるのだと発見する。レコーディング後、クミコとともに仮設住宅をまわり、歌を伝える機会を得る。
クミコが石巻に来れない時も、自分達で音楽の力で人々を癒したいし元気を届けたいと久我先生は決意し、2012年5月2日に「第1回 きっとツナガルつながり隊」がスタート。石巻仮設大橋団地の会を機に、毎月第4日曜日には仮設住宅に向かい、子供達とピアノと歌を通じて、被災地に歌で笑顔の種をまく活動をしている。

<つながり隊 活動期間>
2012年5月~現在

<活動 回数>
40回程度

<主なつながり隊 訪問先>
石巻開成11団地
石巻大橋団地
石巻向陽団地
石巻南向陽団地
石巻元浦屋敷団地
石巻南境7団地
石巻大森3団地
石巻向陽拠点センター
石巻恵み野団地
石巻ピースボートセンター
東松島グリーンタウン矢本団地
東松島運動公園団地
東松島市コミュニティセンター
石巻トリコローレ音楽祭
ツクイ石巻大街道デイサービスセンター
介護老人保健施設 しおん

【つながり隊 代表:久我真奈美 コメント】

クミコさんとのご縁で始まった「笑顔と元気を届ける活動」のつながり隊は、みんなの気持ちで成り立っています。
つながり隊の子供達、親御さん、仮設や老健の人達、遠くから支えてくれている人達とみんながツナガッて手を繋ぎ、心を繋いで成り立っています。
つながり隊のほとんどの子供達が避難所生活を経験し、家を失くし、未だに仮設で暮らしている子供もいます。
その子供達が、「辛い思いを共有しあう場」、それが“つながり隊”だと思います。

そして、忘れられない事は、つながり隊の仲間に、堅登君、巴那ちゃんという3.11で命を失った仲の良い兄妹がいます。
2人は震災当時、大川小学校六年生と四年生でした。2人のお母さんが、つながり隊のポスターを描いてくれました。
未だ巴那ちゃんは行方不明ですが、必ず帰ってくるとみんなで信じながら、今日も笑顔を届けています。

つながり隊の子供達は、仮設や老健の人達に聴いてもらうために一生懸命に練習します。
様々な世代の子ども達がいるので、高学年は小さい子の面倒をみたり、他校の生徒と友達になれたりと、隊の中で友情も広がります。
人の暖かさ、優しさ、そして感謝する気持ちが芽生えます。
この気持ちが、子供達の将来に、何かしら役に立つと信じています。

そして今回3.11という運命の日に、サントリーホールで合唱できる機会に恵まれた事は、頑張ってきた子供達への人生のプレゼントになるのではないかと思っております。
これからもずっと、みんなとツナガッテ続けて行きたいと思っています。

【作曲・プロデュース つんく♂ コメント】
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2011年3月。
我ら夫婦にとっては第三子となる次女が妻のお腹の中で元気に育っていました。
臨月ではありましたが出産予定は月末。まだまだ少し先だと思っていました。
そんな矢先、3月11日の大震災。
長男長女の双子たちもまだ3歳にもならない時期で、東京に住んでいてもてんやわんやの大騒ぎでした。
テレビのニュースからは暗い場面ばかり…

妻もお腹の子も大変驚いたからか、急に産気づき、3月15日の夜から病院に入り、翌16日に次女が誕生しました。
そうです。その時産まれた我が子もあれからもう5年。
もうすぐ5歳。
あの大きな震災からもう5年なんですね。
我が子たちも大きくなりました。

縁があって作曲することとなったクミコさんが歌う「うまれてきてくれて ありがとう」は、アレルギーを持つ次女を寝かしつける時にふと口にしたフレーズから出来上がった曲です。
今回参加してくれる石巻のお子様たちも2011年から比べたらずいぶん大きくなったんだと思います。
今はもう会えない地元の仲間たちの分も一緒に成長してくれているはず。
たくさんの夢や希望と一緒に今日まで成長してくれたんだと思います。

きっといつの日か自分の自信の「未来」という大空に向かって自由に羽ばたいていくんだと思いますが、3月11日のコンサートは、そんな日に向けての助走のお手伝いになればと思い、参加させていただくこととなりました!
クミコさんと一緒に合唱団“きっとツナガルつながり隊”の皆さんと共演出来る事、本当に楽しみに思っております。

つんく♂

【歌手 クミコ コメント】
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コンサートのために、初めて石巻にうかがった、その日が大震災の日でした。
帰京しても、ただ呆然としている私に、チャリティーコンサートへの参加を勧めてくださったのが湯川さんでした。
一歩ずつ、一歩ずつ、前に。

あれからもう5年になります。命のかけがえのなさは、命のはかなさの裏返し。
はかないからこそ尊い命たち。この思いは歌を唄う私にずっと寄り添い続けました。

そして、今回のサントリーホール。
昨年、湯川さんと、つんく♂さんが作られた「うまれてきてくれて ありがとう」を、石巻の子供たちと唄えることになりました。
彼らは、命をツナぐ意味で震災後に私の作った「きっとツナガル」を唄い続けてくれている「つながり隊」の皆さんです。
湯川さん率いられる東京女声合唱団と、つんく♂さんの指揮で、命の讃歌を唄います。

5年が過ぎても、私たちは、ずうっとツナガッている、ツナガッた命たちなのだという思いで舞台に立ちたいと思っています。

クミコ

ジャンルを越えた、音楽のチカラを!
第5回「全音楽界による音楽会」3.11チャリティーコンサート
 
【日程】2016年3月11日(金)
【時間】<開場>18:00<開演>18:30<終演>21:30
【会場】サントリーホール大ホール(東京都港区赤坂1-13-1)
【料金】入場料:無料
※但し、入場時にお一人10,000円以上の義援金を申し受けます。
※全席指定
【司会】露木茂、永井美奈子
【出演者】つんく♂、クミコ、氷川きよし、谷村新司、江原啓之、ル・ヴェルヴェッツ、大月みやこ、さだまさし、石川さゆり、岩崎宏美、クリス・ハート、ジョン・健・ヌッツォ、横山幸雄、coba、水野優也、四世 今藤長十郎、小林沙羅、東京女声合唱団、神楽坂女声合唱団、六本木男声合唱団倶楽部有志 ほか
【指揮】大友直人、渡辺俊幸
【主催】第5回「全音楽界による音楽会」3.11チャリティコンサート実行委員会
(公益社団法人3.11震災孤児遺児文化・スポーツ支援機構、エンジン01文化戦略会議、一般社団法人チームスマイル)
【発起人】大友直人、コシノジュンコ、三枝成彰、堤剛、林真理子、矢内廣、山田邦子、湯川れい子
【協力】サントリーホール、ぴあ株式会社、有限会社ムスタッシュ、NPU株式会社、ふくしまキッズ実行委員会
【後援】毎日新聞社、岩手日報社、河北新報社、福島民報社
【お問い合わせ】公益社団法人311震災孤児遺児文化・スポーツ支援機構(311塾)事務局
TEL:03-3584-1608
http://www.suntory.co.jp/suntoryhall/schedule/detail/20160311_M_3.html

ジャンルを越えた、音楽のチカラを!
「全音楽界による音楽会」3.11チャリティーコンサートとは

2011年3月11日の東日本大震災の年の4月よりスタートした、出演者・来場者ともに義援金を1万円以上いただき、音楽会全体で被災者、被災地を支援すると いうチャリティーコンサート。(入場料は無料)
サントリーホール大ホールでは、クラシック、ポップス、演歌界とジャンルを越えたコンサートを実現し、小ホール( ブルーローズ)では、チャリティオークション&展示会を開催。
当日集めた義援金は、「公益社団法人3.11震災孤児遺児文化・スポーツ支援機構」及び 「ふくしまキッズ実行委員会」を通じ、震災によって孤児、遺児となった子供たちを支援するための資金としている。

【RELEASE】

2015.09.02
クミコ 「うまれてきてくれて ありがとう」
​​COCA-​17051 ¥​1,204+税​​

2016.03.23
クミコ「純情」
COCA-17109 ¥1,204+税

​クミコ LABEL OFFICIAL SITE
​http://columbia.jp/kumiko/​​​

【PROFILE】

クミコ

茨城県水戸生まれ。1978年「世界歌謡祭」に日本代表の一人として参加。
1982年シャンソニエの老舗・銀座「銀巴里」でプロ活動をスタート。
02年「わが麗しき恋物語」が、“聴くものすべてが涙する歌”としてヒットし一躍脚光を浴びる。
10年「INORI〜祈り〜」がヒットし、第61回NHK「紅白歌合戦」初出場を果たす。
翌年3月11日、コンサートで石巻に訪れた際、東日本大震災に遭遇し被災。
14年6月、コロムビア移籍第一弾アルバム「美しい時代のうた〜クミコ コロムビア カヴァーズ〜」をリリース。7月、NHK連続ドラマ「花子とアン」「マッサン」で劇中に流れ話題となっているスコットランド民謡「The Water Is Wide」の日本語版「広い河の岸辺〜The Water Is Wide〜」をリリースすると、オリコン演歌・歌謡曲部門にて22週連続トップ50入り。
12月29日付けにて1位を獲得しロングヒット中​、​全国で合唱バージョンも唄われており、今なお広がりをみせている​。
Yahoo!トップニュースでも「中高年の希望の歌」として取り上げられ再注目を​浴びている​。

また15年3月には、戦後70年のメッセージソングとして「先生のオルガン」をシングルリリース。
9月​2​日、湯川れい子作詞、つんく♂作曲・プロデュースの日本子守唄協会 創立15周年記念歌である新作子守唄をリリース。